2021.2.5に起きた遺棄について

2021/02/05、保護犬カフェ立川店前の柵内にチワワの男の子が置き去りにされていました。
柵の扉は閉じられていたことから、すり抜けたり登ったり、ましてや自分で扉の開け閉めをして自ら入ってきたとは考えられません。

私たちからすれば遺棄を一番に疑う状況。警察へ通報し、署の方が来てくださいました。
状況説明などを行なったのち、立川警察署から聞かされたのは『今回のケースは遺棄には当たらない』という判断。
動物愛護法違反としての捜査はせず、単なる拾得物扱いになるということでした。
(判断の公表は立川警察署より許可を得ております)

マイクロチップが入っていたため警察にて確認、登録情報にある飼育者へ電話を掛けたものの出られず。
マイクロチップ登録情報から飼育者の氏名、電話番号、住所が判明していても飼育者宅への訪問は行わないということでした。

拾得物扱いとなると3ヶ月間は落し主(飼育者)に所有権があります。
警察署で預かりの場合、物ではなく命なので保管期間中ずっと署では過ごせません。
数日間は警察でお世話をして、飼い主が現れなければ愛護センター(保健所)に託し、その後も飼育者が現れなければまたどうするか判断されるそうで、東京都ではその時点で一度関わった個人、団体は再度その子を引き受けることは出来ないとのことでした。

一般の場合も保管期間中の3ヶ月はあくまでお預かりなので、検査やワクチンなどの医療行為は出来ません。
この子を迎えたいという方が現れたとしても、3ヶ月以内に元の飼育者が名乗りでた場合は戻らなくてはならないため、トラブルとなる可能性が高く譲渡もできません。

放棄された状況から遺棄が濃厚だと思いますが、警察が落とし物として扱うということなので残念ですが、その流れに従うほかありません。

過去、他の店舗前にもどう考えても遺棄としか言えない状況で飼育放棄されていたことが何度かありました。しかし、いずれも警察の判断は「遺棄」ではなく「落とし物」でした。

動物遺棄に関するテレビCMで
「親切な人に見つけてもらってね」
優しく聞こえますがこれは犯罪者のセリフです
というものがありますが、警察が「遺棄」と判断するにはとんでもなく高いハードルがあるようです。

当団体では多くの犬猫たちを保護しているため、検査やワクチン接種もできない子を数ヶ月にわたって施設内でお世話することは難しいです。
今回は幸い一名のスタッフが3ヶ月間預かってくれることになり、保管期間を過ぎても元飼育者が現れない場合は当団体で里親様を探すことができますが、次同じことが起きたとき、命を手放した方に『誰かがなんとかしてくれる』とは思ってほしくありません。

事実、次も同じようにいくとは限りません。

もし飼育が困難になった場合は、遺棄するのではなく、必ず直接申し出て受け入れ先を探してください。
それが人として、最低限のモラルです。
所有権の問題をクリアにしないと譲渡に繋げることすらできません。
この子が本当に出会うべきご家族との時間が削られていくだけでなく、発見されるまでに事故などあらゆる危険も伴います。

一度、家族として迎え入れた命は最期まで見届けることが当たり前ですが、その当たり前ができなかったとしても、次に繋げるという努力だけは決して怠らないでください。
それすら放棄するのであれば、命と暮らす資格はありません。はじめから絶対に関わらないでください。
余程のことがない限り警察は動かないのかもしれませんが、遺棄という行為は紛れもない犯罪行為です。

この件を公表することに否定的なお言葉もあるかもしれません。
しかし、問題提起をしなくてはいつまでも『命の遺棄』は単なる『落としもの』扱いとされてしまいます。

これまで、私有地での置き去りでは警察の方の同行があって保護できた命もありました。
しかし、動物愛護法がきっちり効力を発してくれなければ、辛い思いをする子たちは後を絶ちません。
一部だけでは出来ることに限りがあるからこそ、それぞれに協力しつつ命を守る社会になりたいと思います。

長くなってしまいましたが最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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